鉄板焼肉じゅうじゅう亭 明野店の店長です。
皆さんは『神の数式』をご存知ですか?
いかにも中二病っぽい題名ですが、実際にNHKスペシャルで放送されました。
下記がNHKホームページでの番組紹介
【番組詳細】
人類の思索の歴史。それは、全宇宙の謎を解く唯一無二の“神の数式”を追い求めた歴史でもあった。ニュートン、アインシュタイン以来、科学者たちは「あらゆる自然現象は、最終的には一つの数式で説明できるはずだ」と信じてきたのだ。今、ヒッグス粒子の発見によって、人類は“神の数式”の輪郭をつかもうとしている。最速のコンピューターさえも届かない人類の知のフロンティアを大胆に映像化。天才たちの苦闘を描く。
NHKの紹介サイト
https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009050226_00000
この番組でいう『神の数式』とは素粒子(そりゅうし)の標準理論を指します。
素粒子とは、世の中で一番小さなモノ・それ以上細かく分けられない(と現時点で考えられている)モノです。
素粒子は中学生の時に習った、原子や原子核よりもさらに小さな物です。
その素粒子を表す数式を使えばオーロラの現象、大気の動き、電気のかかわる現象などを説明できるそうです。
さらにその式を使って宇宙誕生の謎を解明しようとしています。
『あらゆる現象を寸分の狂いもなく表すことができたら、それは神の数式といえよう』と言う事です。
この式は年代を超えて色々な物理学者が研究をして導かれています。研究、発見された方はノーベル賞まで取っているので、学者にとってはすごい発見みたいです。
その中で非常に面白いエピソードをご紹介します。
1920年代後半、イギリスのケンブリッジ大学で研究をしていたポール・ディラックという物理学者がいました。
彼は30歳にして同大学のルーカス教授職という地位につきます。
これは過去にニュートンやホーキング博士が就いた名誉ある地位です。
つまり彼を一言で言うとメチャクチャ賢い人ということですね。
そんな彼が素粒子の問題に取り掛かり、驚くべき発想で式を導き出しました。
「もし神が作った宇宙の設計図があるとするならば、それは完璧な美しさがある」
だから「物理法則は数学的に美しくなければならない。」という自分の美的感覚にしたがって数式を導くものでした。
あまりにも曖昧過ぎて意味が分かりませんよね。
ですが、物理学者の言う”美しさ”とは共通みたいです。
それは式に”対称性”があるかという事です。
”対称性”とは
たとえば「円」の数式を考えて見た場合、中心を軸として円を回転させても数式の形は変わらない。これは「円の数式は回転対称性を持っている。」という意味だそうです。
対称性には他にも時間と空間を表すローレンツ対称性などがあります。
彼はその回転対称性とローレンツ対称性をみたす方程式「ディラック方程式」を考えました。
物理の方程式は今まで実験や観測結果を数式に置き換えて方程式を導きましたが、その当時、まだ彼の方程式が正しいかは、実験の技術がなかったため分かりませんでした。
数年後、技術の進歩と共に素粒子の実験で彼の方程式が正しいことが証明されました。
すごいですよね。
物理の法則を”完璧な美しさ”という思想で導く。これが天才の閃きなのかもしれませんね。
『神の数式』を詳しく知りたい方はyoutubeにあります。
(※ちなみに私は、NHKオンデマンドで拝見しました。)
スタッフ「またテレビのネタですか?( ̄д ̄)」
店長「そうそう、身近にブログのネタはありません。(;一_一)」